2023.07.20タイの文化

タイ料理① 世界に誇る食文化

タイ料理は、タイ国民が世界に誇る伝統文化の一つといえるでしょう。有名なトムヤムクンは、世界三大スープの一ともいわれていますね。現在では、ヨーロッパやアメリカ、日本でもタイ料理レストランが多く見られるようになっています。

米国のウェブサイトCNNトラベルでは「世界のおいしい料理50選」を発表していますが、堂々たる第一位はタイ料理のマッサマン。カレーのような煮込み料理で、ココナッツミルクのまろやかな風味が特長です。香辛料はたくさん使われていますが、甘みが優っていて食べやすいので外国人にも大人気。具は肉類(鶏、牛肉など)とジャガイモ。不思議なのはピーナッツが入っていることですが、意外とよく合います。日本のカレーライスと同様、白米にかけて食べます。ご飯はジャスミンライスがおすすめ。タイ米と一口に言ってもさまざまな品種と等級があり、お米によっておいしさが全然違います。なお、前述のCNNのサイトでは時々ランキングを更新しているようで、2011年にマッサマンが一位を獲得しているのですが、2021年の更新時も王座を守り続けていました。「タイ料理はすばらしい」とタイの人が胸を張りたくなる気持ちがよくわかりますね。

料理名の前に「ケーン」を付けてケーン・マッサマンと呼ぶこともあります。「ケーン」とは、スープやカレー、シチューなど汁ものの総称。英語や日本語ではマッサマンカレーと訳すこともありますが、インドや日本のカレーとはスパイスの種類が全く異なっています。ちなみに、グリーンカレーもタイ料理の人気メニューですが、こちらはケーン・キエウ・ワーン(甘い緑のカレー)といいます。他にもケーン・ペット(辛いカレー)、ケーン・ソム(橙色のスープ)など、ケーンは多種多様です。市場やスーパーに行くと、プリック・ケーン(香辛料のペースト)のコーナーがあり、料理毎に配合されたペーストが小山のように盛られて並んでいます。その種類の豊富さには思わず圧倒されてしまいます。

トムヤムクン

マッサマンカレー

タイ旅行者が必ず食べる代表的なタイ料理は、トムヤムクンにヤムウンセン(春雨のサラダ)、トートマンクン(海老のすり身揚げ)、パックブン・ファイデーン(空芯菜炒め)などですね。タイ料理のクッキングクラスも色々とありますので、タイ在住中に習っておくのもいいでしょう。できれば、カービングも学びたいもの。野菜や果物の美しい装飾は、タイ料理のひと皿を芸術作品のように仕上げてくれます。ただのニンジンやダイコン、スイカがカービングナイフ1本で薔薇の花びらや葉の形に変身してしまう彫刻の文化もタイならでは。余談ですが、タイの優れた彫刻技術は、仏像や寺院装飾に見られるだけでなく、日本のさっぽろ雪まつりでも頭角を現す存在となっており、国際雪像コンクールで常に上位入賞するほどのレベルの高さなのです。

ヤムウンセン(春雨のサラダ)

フルーツカービング

ところで、タイの人は家で料理をしないと思っている外国人も多いようですが、決してそんなことはありません。確かにバンコクなど都会で一人暮らしをしている人なら、自炊するより食堂や屋台で買ってきた方が楽で安いですが、地方の人や家族が多い人は家で料理をします。特に中国系の家では、料理の好きなお父さんをよく見かけます。遊びに行くと「父の自慢料理」なんてものが出てきて、なんだか微笑ましい。日本では「おふくろの味」という言葉がありますが、男性も大活躍しているのはたのもしいですね。田舎の家庭では、今も七輪を使って煮炊きをしています。網で肉を焼いたり、中華鍋で野菜を炒めたりするだけでなく、ご飯を炊いたり、もち米を蒸したりするのも七輪。ご高齢のおばあさんなどが自慢のレシピで作ってくれる家庭料理にかなうものはないかもしれません。
高級ホテルやレストランの芸術品のような逸品から草の根の一家の味まで、タイ料理は広くタイの人々に愛され、受け継がれているのです。

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