タイと日本の医療事情の違い5つ
今回は「タイと日本の医療事情の違い」を解説します。タイには日本人が多く住み、日本人向けの医療も充実しているとはいえ、ここはあくまで外国。日本とはどういった違いがあるのか、5つに分けて把握していきましょう。
(協力:ブレズグループ代表・飯田様)
※本記事はYouTubeチャンネル【知って繋がるバンコクのビジネスチャンネル〈タイ前線〉】のクリップを基にしております。
①言葉
タイの医師はほとんどが英語が堪能です。したがって、タイでは英語ができる方であればどこの病院でもスムーズに医療を受けることができます。ただし、受付のスタッフや他のスタッフの英語能力は病院によって多少異なることは念頭に置いておきましょう。
また、バンコクには日本語サービスを提供する病院や多言語対応が可能な私立の大病院もあります。例えばバムルンラード病院とバンコク病院には日本人の医師がおり、タイの医師免許を持っているためタイでの医療行為が可能です。日本人ネイティブの医師に母国語で相談でき、診断してもらえるのは心強いですね。
②保険
日本では保険証を持ってクリニックや病院に行くことが一般的ですが、タイでは保険がある場合はそれを提示し、ない場合は完全に実費で医療を受けることになります。したがって、保険が効くのか効かないのかを事前に確認したり、「今回はどういった保険を使うのか」という選択を考えたりする必要があるのが日本との大きな違いと言えるでしょう。
駐在員の方々が加入している海外旅行保険はかなり幅広い範囲をカバーできます。また、企業であれば全社員を団体保険に加入させているところも多いですが、私立病院といった大病院にかかろうとする場合、会社の団体保険だとカバーしきれないことも。加入している保険によって医療機関を選び、使い分けをしていくというのが、タイと日本の保険の使い方において違うところといえます。
※加入している保険の保険カードは日頃から財布などに入れておき、万が一の際にすぐ参照できるようにしておきましょう。
③薬
タイの薬局にある薬のラインナップは、タイ製造の薬、もしくは西洋諸国から輸入された薬が多く、日本の薬はあまり多くはありません。
ですが「日本で使っているこの薬と同じものが欲しい」という場合、日本の処方箋を持って相談すれば、全く同じ銘柄がなくとも、同じ成分の薬を提供することは可能です。タイの薬剤師は英語ができる方も多いので相談もしやすいですね。それかバンコクにある日系薬局「ブレズ薬局」では日本人スタッフが常駐している店舗もあるので、薬を持ってきて日本語で相談するのもいいでしょう。
④病気
タイは日本とは気候や環境が違うので、もちろん病原菌やウイルスの種類も異なりますし、かかる病気にも違いが出てきます。また、日本ではあまり聞きなれない病気や症状もタイにはまだまだあるため、日本にいる感覚で「これぐらいだったら放っておいても大丈夫だろう」と安易に自己判断すると危険なことも…。タイの医療機関だからこそ熱帯地域特有の病気を治療できる薬や治療法がある場合も多いので、少しでも不安な場合は早めに相談することが重要です。特にバンコクは薬局やクリニックといった“駆け込みやすい”医療機関が街なかにたくさんあるので、どんどん有効活用していきましょう。
破傷風、狂犬病、肝炎といった各種予防接種もクリニックで対応可能です。日本で打ったけど途中で渡タイしてしまった場合や、打った回数、次回の接種時期などのコンサルテーションも、ブレズクリニックはじめ各クリニックで対応してくれますよ。
⑤費用
日本ではどこの病院やクリニックに行っても保険が適用され、大体同じような金額で医療が受けられますよね。そういった環境に慣れていると結構カルチャーショックなのが「タイでは医療機関によって医療費が異なる」ということ。特に私立病院では保険を持たずに受診すると高額な費用がかかる場合があるため、保険の有無や医療機関の選択には注意が必要です。とはいえ大きな病院はその分設備やサービスが良いので、そういったところを利用したい方、医療費をカバーできる保険がある方はぜひ利用してください。
まとめ
以上、今回は「タイと日本の医療事情の違い」を5つに分けて解説しました。タイで医療を受ける際はぜひこれらを参考に、ご自身にぴったりの選択をしていただければと思います。