タイで働く方必見!タイの結婚式とお葬式/招かれても困らない知識!
ある程度タイに長く住んでいると、結婚式やお葬式に招かれることがあります。急な冠婚葬祭で「御祝儀はいくら包むものなの?」「御香典はどうしたらいい??」と慌てた経験はありませんか?
今回はタイの冠婚葬祭の日本との違いや、その流れ、参加する上で大事なことを解説していきます。
※本記事はYouTubeチャンネル【知って繋がるバンコクのビジネスチャンネル〈タイ前線〉】の投稿を基にしております。
タイと日本の結婚式の違い
<参加人数と披露宴の規模が大きい!>
日本との一番大きな違いは何といっても、結婚式の披露宴の参加人数が多いこと!
100人以下の披露宴はないといっても過言ではありません。タイの結婚式は数百人単位で行うが普通なのです。
どうしてそんなに人数が集まるのでしょうか? それは、招待状をもらった人だけに限らず、新郎新婦と少し関係のある人であれば友達でも家族でも参加してよく、むしろ誰でも参加してもいいという風潮があるからです。特に地方の結婚式では、村人全員が参加しているのでは? と思うほど大人数が集まります。
<開催時間もとにかく自由!>
参加者もかなり自由ですが「披露宴がいつ始まっていつ終わったのか分からない」というのも、自由さ全開で面白い特徴のひとつ。到着した段階で既にステージなどで余興が行われていることもしばしば。地方の結婚式だと、いつの間にか新郎新婦がステージの上に上がって余興に混じっていたり、いつの間にか披露宴も始まっていたりして「あれ?いつの間に始まったの!?」と思うことがあります。
そして、食事が終わったら参加者たちは「もうそろそろ帰ろうか」と各自帰っていきます。
ちなみに、上記の例は伝統的な従来方式の結婚式の場合。最近増えてきた高級ホテルで行われる披露宴の場合は、きちんと新郎新婦の紹介から始まることが多いようです。最近は日本のブライダル産業も進出してきており、チャペルでの西洋式の挙式をする人たちも増えてきました。
<映画スターさながら!? 本気の写真撮影>
タイ人は写真撮影が大好き。普段からインスタやFacebookにセルフィーを載せる人がとても多いですが、その影響は結婚式の前撮りにも表れています。
写真にかける意気込みが日本人と全然違い、タイ人は数日かけて写真撮影を行います。それはそれは「映画スターか?」というぐらいの本気度! カメラマンを雇い、ロケ地をいくつも押さえ、衣装も変え、もちろんアルバムも作成します。そして、披露宴の会場に行くとその時撮影した写真がパネルになってずらっと飾られています。
日本でも前撮り文化はありますが、タイ人はポーズの決め方も含めて本気度が段違いなところも、興味深い特徴といえるでしょう。
結婚式のお祝いについて
<ご祝儀の相場>
「ご祝儀でいくら包むのか」問題。日本だと細かいマナーや常識がありますが、タイはその辺りのマナーは比較的緩やかです。
タイの結婚式のご祝儀はあくまでも「気持ち」なので特に決まりはありませんが、日本人からタイ人に渡す場合、付き合いの深さによって数千バーツ前後にするのがベターです。例えば、友人や同僚であれば1000バーツ、部下であれば2000バーツ。社長から部下であれば5000バーツを基準にすると良いでしょう。
<タイの引き出物>
タイにも引き出物の文化がありますが、日本のそれとはちょっと違います。参加者全員にプチギフトが渡されるのですが、新郎新婦の名前が入ったノート、スプーン、塩胡椒入れなど、本当に「ちょっとした小物」です。なので日本の引き出物を想像しているとガッカリしてしまうかも!?
タイと日本のお葬式の違い
<葬式の期間が長く、喪主が交代制>
タイと日本のお葬式の大きな違いは、一日では終わらないこと。夜に行われるところは日本と同じですが、期間もまちまちで、2日で終わることもあれば、1週間ぐらい続くこともあります。
しかも、タイのお葬式は喪主(主催者)が毎日変わります。ご家族は毎日いるのですが、「今日は家族の日、今日は会社の日、その次の日はこのコミュニティーの日…」といった形で、何日間か続くのです。
<お葬式の流れ>
お葬式ではお坊さんが来る時間が決まっているため、事前に日時と場所のお知らせが回ってきます。その時間の少し前に行ってお線香をあげ、部屋に入ってお坊さんを待ちましょう。
お葬式の1回の所要時間は1時間弱ほど。お坊さんが来て20分ほどの読経をしている間、参列者はそれを聞きます。その後1回休憩が入ってお坊さんが一度退席され、お坊さんが戻ってきたらまた10〜15分くらい読経して、終了となります。
<火葬してから遺骨受け取りまでは最短翌日>
タイのお葬式は通常、火葬場に併設されたお寺で行うことになっています。日本での火葬はお昼ご飯を食べている間に1〜2時間ぐらいで完了することが多いですが、タイの場合は火葬には時間がかかるため、遺骨を受け取るのは翌日になります。実は日本の火葬の技術は高いのだということが伺えますね。
お葬式の服装とマナー
<お香典の相場と用意の仕方>
ご祝儀同様、お香典も生前の付き合い次第ですので基本的に相場はありませんが、会社の代表の場合であれば、葬式の献花(1000〜2000バーツ)を用意し、お香典1000〜2000バーツ程度を包むのがいいでしょう。タイではお寺の周りに献花用の花屋さんがありますので、お寺に「お花屋さんを紹介してください」と問い合わせると紹介してくれます。
ただし、献花といっても、タイのお葬式に用意する献花はかなり大きな花輪なのでご注意を! ご自分で手持ちで運べるような大きさではありませんので、お葬式をするお寺の近くの花屋さんに依頼して、お寺に搬入してもらうよう手配するのをおすすめします。
なお、タイには香典返しの文化はありません。
<お葬式での服装>
タイには喪服の習慣はありませんが、男女ともに黒めの服で参加します。男性であれば黒いネクタイを着用することが多いですが、なければ白いワイシャツに黒めのスーツで大丈夫です。
会社によっては半袖のユニフォームで来ている人もいると思いますが、赤、ピンク、黄色などでなければ許容範囲です。要は「場を重んじる気持ち」が大事ということですね。
ただ、日本人の場合は立場の高いポジションにいることが多いかと思われますので、会社にワイシャツと黒ネクタイを置いておくと、急な参列の際に慌てずにすみます。
まとめ
異国での冠婚葬祭は、言葉の違いや習慣の違いでわからないこともあるかもしれません。でも、結局一番大事なのは「気持ち」。きちんと丁寧にワイ(合掌)をして、寄り添う姿勢を見せるようにしましょう。
ちなみに結婚式は朝早いことが多く、お誘いによっては「披露宴からでいいですよ」と言われることもありますが、タイの文化に触れるいいきっかけになりますので、お誘いがきたらぜひ結婚式から参加してみてください。きっといい経験になることでしょう。
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