2023.12.25タイ就職

タイで働く20代の現地採用日本人に聞きました!(パーソネルコンサルタント小林さん)

「タイで働く」って、一体どんな感じ?
どんなところにメリットややりがいを感じるんだろう?

ほぼ新卒でタイという異国の地に飛び込み、現在は日本の企業にタイの高度人材を紹介するお仕事をしている「タイニッポンンフェローシップ(パーソネルコンサルタント グループ企業)」の小林さんに伺いました。

※本記事はYouTubeチャンネル【知って繋がるバンコクのビジネスチャンネル〈タイ前線〉】の投稿を基にしております。

タイで働こうと思ったきっかけ

大学時代、交換留学で1年間タイに交換留学の機会をいただいたというのが最初のきっかけでした。それまでタイには来たことがなく、留学がいきなり初めてのタイだったのですが、タイの学生さんと一緒に勉強したり、街で遊んでみたりしながら日々を過ごし、いろんな人たちと繋がっていくうちに「タイって日本人の方もたくさん活躍されていて、この環境ってすごく面白いな」と思うようになりました。それまでは「海外で働く」なんて正直全く頭になかったのですが、タイで働いている日本人の方々を目の当たりにして「そういう選択肢もあるんだ」と次第に考えるようになりました。

「一度日本を出ているかどうか」が結構大きかったと個人的には思っています。一度日本を出てタイに来て様々な経験をしたことが決断材料の一つになりました。

海外で働く上で心がけていることは?

まずは「海外で働かせてもらっている」と思う気持ちを忘れないこと。外国人という立場で働かせてもらっている以上、私たちがお仕事できるのはその国あってのことなので、そういった意味でもリスペクトの気持ちを忘れない。そして「日本の常識では…」のような固定観念は一旦置いておいて「タイでは」という主語を念頭に置いてお仕事をするように心がけています。

留学で初めてタイに来て思ったのが、「日本人の思う常識って別に世界基準で見たらそんなことないんだな」っていう。外に出てみて気づいたことがたくさんあったので、自分の思う常識や固定観念にとらわれないようにというのは気をつけるようにしています。こういうのってずっと日本にいたら気づきにくいことだと思うんです。私はタイに出てみて「ずっと常識だと思っていたことがこんな違うんだ!」と驚くことが何度もありました。でも、現地ではそれでちゃんと成り立っている。だから、価値観の押し付けをしないことは常に忘れないように意識しています。

もう一つは、せっかく海外にいるので「客観的に日本のことを見て見てどうなのか」という視点を持つことも最近意識しています。例えば今、タイで実際に生活していて「街中でもう電気自動車が走ってるなぁ」と思って見ると、車種が中国系メーカーだったりするんですよね、そういう経験は日本にいたときにはあまり気づかなかったけど、海外にいるからこそ気づけることかな、と。客観的に「あ、今世界の市場ってこうなってきつつあるんだ」といったことを知ろうとするアンテナを、ちょっとピピッて生やしていこうと思っています。

タイで働くメリットは?

個人的にはたくさんのメリットを感じています。例えば一つ目は、日本人の母数が少ないこと。日本で働くとみんな日本人だから、その中でポジションが細分化されているという働き方になりますが、海外で働く/タイで働くとなると、同じ日本人というくくりの中だと必然的に人が限られてくるので、若いうちに結構大きなポジションを任せてもらえたり、「日本だったらこんな経験させてもらえないだろうな」というようなお仕事をさせてもらえたりします。そういうチャンスがあるのが、タイや海外で働く一つのメリットなのかなと思います。私はほぼ新卒でタイに来ましたが、同じく新卒で働いてる日本の友人たちはまだまだ下積み。もちろんそういった下積みや教育もすごく大事で、時間をかけて成長していくのも大事ではありますが、実務を任せてもらえるようになるには時間がかかる。でも海外で働くとなると、いきなりいち社会人としていろんなことを求められたり、責任が伴ってきたりします。そういう意味では、早いうちにチャンスが回ってくるのは一つのメリットだと私は捉えています。

あとは、純粋に「楽しい」ですね。働くだけじゃなく、タイで生活をするっていうところを含めても日々すごく楽しいし、タイ料理も美味しいし、マッサージも気軽に行けるし。旅行も、日本から東南アジアに旅行するよりも、タイからいろんな東南アジアに旅行する方がいろんなところに行けると思うと旅行のハードルが低いですし、そういった意味では仕事もプライベートも充実しているのはメリットですね。タイに飛び込んできてみてよかったと思います。

逆に、タイで働くデメリットは?

デメリットってあまり考えたことはないのですが、強いて言うなら、家族や友人にすぐに会えないことでしょうか。飛行機に6時間くらい乗ればすぐ帰れるのですが、それにもお金がかかりますし、前みたいに気軽に日本の友達や家族にすぐに会えるわけではないというのはある意味デメリットかもしれません。でも、逆にタイの友達にすぐ会えるので、別にそんなデメリットでもないかな、と思ったりもします。最近はビデオチャットもあるのでそこまで寂しさは感じないですしね。

ちょっと現実的なところとかでいくと、歯医者が高いのはデメリットではないでしょうか。私はまだそこまで大きな治療が必要になったことはないのですが、日本では保険でカバーされている部分がタイだと一般的な保険には含まれないので、そこは気をつけないといけません。

他には、四季がないので、その出来事がいつにあったのかを思い出しづらいです。日本だと「あの頃は確か冬服を着てたよね」とか「あの頃花粉が飛んでて結構くしゃみが大変だったから4月ぐらいかな」といったように記憶を辿れるのですが、タイは常夏で衣替えが必要ないので、そういった記憶のとっかかりがほとんどない。なので「いつの間にかもう1年経つんだ」「もう2年経つんだ」っていうのがあるのはちょっとドキッとします。

この会社で働いて一番良かったと思うことは?

日本人だけでなくタイ人スタッフの方々とも一緒に働けるのは日々楽しいです。また、新卒や若手社員だとしてもどんどん責任のある仕事を任せてもらえて、自分のアイディアを出したり自分で考えて提案したり、そういったことができるのはすごく良かったと思います。

タイに来て一番苦労した/嬉しかったエピソードは?

―タイに来て一番苦労したエピソードは?

食当たりしたときはさすがに辛かったです。私は生ガニで当たりました。

―タイに来て一番嬉しかったエピソードは?

私は現在、日本で働きたいタイの方を日本の企業にご紹介するお仕事をしています。いわゆる高度人材と言われる、現地の日本人と同じようにお仕事ができる優秀な方々を日本にご紹介していて、これまで数十人ほど日本にご紹介をしているのですが、日本に実際に渡航してお仕事している人が「すごく楽しいです」「日本で働く夢が叶いました」と言ってすごく生き生きしながらお仕事をされていること、そして、その候補者の方だけではなく企業の担当者の方や一緒に働かれている方が「すごく優秀な人を紹介してくれてありがとう」と感謝してくださっていることがすごく嬉しかったです。候補者の方が実際に日本で勤務をスタートしてから一度オンライン通話でフィードバックやインタビューをするのですが、そのときにご紹介した方がいつもやり取りしている企業担当者の方の横に座って、すごく楽しそうにお話されるのを見て「すごくいい関係を築かれてるんだな」というのが画面越しに伝わってきて、思わず目頭が熱くなってしまいました。
桜の時期に、候補者さんが桜と一緒に写っている写真を送っていただいたりもしました。皆さんが日本で生き生きとお仕事をされているのを知れたときがすごく嬉しいです。

今後仕事をする上で目標にしていること

タイ人の方で「日本で働きたい」と思ってくださってる方が、本当にありがたいことにまだまだいらっしゃいます。円安や、給料がなかなか上がらない日本の状況から、優秀な人はもう日本のことを見ていないのではないかと言われることもよくあるのですが、「日本のものづくりをもっと極めてエンジニアとして成長したいから日本へ行きたいんです」という方や「自分が頑張ってずっと勉強してきた日本語を使って、大好きな日本で生活しながらお仕事をしたいんです」と言ってくださるお給料以上のモチベーションのある方々が、ありがたいことにまだいらっしゃるんですね。そういう方々がそうやって日本のことをまだポジティブに見ていただけてるうちに、もっともっと日本にご紹介をして、いいケースをたくさん作っていって、タイの方々にとって日本で働くということが幸せに繋がったり、いいキャリアに繋がったりする事例を増やしていって、日本とタイの繋がりをもっとポジティブに強くしていくことを、このお仕事を通して考えていきたいと思っています。

 

学生のうちにやっておくべきこと

学生のうちは時間の融通が利きやすいので、時間をかけて何かする必要があるものは学生のうちにやっておくといいと思います。私自身も学生時代、社会人の先輩からよく「学生のうちにいっぱい旅行したり遊んだりしておいた方がいいよ、なかなか時間取るのが難しくなるからね」と言われていましたが、いざ実際に自分が社会人になって働き始めて、まとまった休みを取りにくいのを実感しています。私はコロナのせいもあったのですが、学生のうちにヨーロッパ旅行に行けなかったのが心残りです。学生でお金はあまりなかったけど、それでも時間を使って行っておきたかったと今でも思います。

あとは、自分とじっくり向き合う時間をとることですね。就活のときに私がやったのは、自分の人生でやりたいことやどうなりたいかを100個書き出すことでした。100個書き出すって結構大変で、60個ぐらいで詰まったりするのですが、それをやっているうちに次第に「自分ってこういうことが好きで、こんな人生を歩みたいんだな」というのが見えてきました。「いろんなところに行く」とか「挑戦してみたい」とか、漠然としたことも含めていろいろ書いてみて「やっぱり私って何か海外で挑戦してみたいタイプの人間なんだな」とわかりました。

 

まとめ

人と人、タイと日本を繋ぐ仕事を通して、若いうちからさまざまな経験を積んでいる小林さん。日本で働くよりも多くのことを任せてもらえやすいのをメリットに挙げられていたのが印象的でした。

パーソネルコンサルタントは、タイで現地採用として働きたい日本人の仕事探しをお手伝いしています。
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