2024.03.22タイの文化

アンチャンの花は、やさしいハーブ

アンチャンという花をご存知ですか? 英語ではバタフライピー(Butterfly Pea)、日本語では蝶豆(チョウマメ)の名で知られるマメ科の植物です。花色は濃紺が多いのですが、鑑賞用というより、美容や健康のために栽培されています。タイでは、ハーブティーから料理、スイーツ、そしてシャンプーまで、生活のあらゆる場面にアンチャンが活用されているんです。

インパクト大の青いハーブティー | MASHING UP

アンチャン・シャンプー

タイは日本と水が違い、紫外線も強いですので、髪のパサつきや抜け毛のトラブルに悩まされる人も少なくありません。そんな方におすすめしたいのがアンチャン・シャンプー&コンディショナー。濃紺のアンチャンの花に豊富に含まれるアントシアニンという色素が艶やかな黒髪を育んでくれるのです。メーカーはさまざまありますが、アバイブーベ(Abhaibhubejhr)の製品が人気です。アバイブーベ・ブランドの基礎となったのは、今から100年以上も前に王家のチャオプラヤ・アバイブーベが自邸を開放して作った病院。ここでは、伝統的な医療に西洋医療を融合させ、特にハーブ医療で民間の人々を救ってきました。アバイブーベのケア製品は、広大なハーブ園で栽培されたプレミアムオーガニックハーブが使われています。現在では、日本に正規代理店も設立され、日本国内でも販売されています。

 

ハーブティーとして

アンチャンに含まれるアントシアニンは、抗酸化作用があることでも知られています。澄んだブルーのアンチャン・ハーブティーは見た目に美しいだけでなく、毛細血管を保護したり血小板の凝固を抑制したりする作用があり、動脈硬化や血栓症を予防する効果も期待できるのです。また、眼精疲労を緩和する作用も期待できるため、パソコンやスマホで目を酷使することの多い人にもおすすめです。ただし、飲み過ぎはいけません。妊娠中・授乳中の方、生理中の方も摂取しないようにして下さい。

 

アンチャン・マナーオというドリンクもタイ料理レストランで時々見かけます。マナーオとはライムのことですが、青いアンチャン・ジュースにライムを加えるとみるみるうちに紫色アルカリ性から酸性になるので色が変化するのですが、魔法のようで楽しいですよ。暑い日の疲労回復にもぴったりです。

 

アンチャン色のタイ菓子

アンチャン・エキスの美しい青は、着色料として伝統的なお菓子にも多く使われています。たとえば、カノム・チャン。ういろうのようなお菓子で、雛祭のひし餅のように色違いの生地を重ねたものですが、青の生地は天然のアンチャンの色なんです。カオニャオ・マムアン(もち米マンゴー)のもち米を青く染めることもあります。他にも数え切れないほど多くのお菓子に使われており、スイーツだけでなく、食事の時の白米を青く染め、料理を涼しげに演出することもあります。

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カノム・チャン

花そのものを食べる

エキスではなく、花そのものを食べることもできます。高級レストランなどでは料理の上に美しく飾られていることもあります。特に味はありませんが、ぜひそのまま食べてみて下さいね。

 

アンチャンの花はどこで見られる?

蔓性の植物なので繁殖力があり、どこでも比較的簡単に見られます。民家の生垣に巻き付いていることもよくあり、一年中、花を咲かせます。摘み取った花は袋詰めにされ、市場で売られます。アンチャン製品に使用される濃紺の花の他、青、薄紫、ピンク、白の花もあります。

 

古来、タイではアンチャンの花を食用にし、製品に加工してきました。昔はもちろん科学的な裏付けなどありませんでしたが、伝統の知恵とは素晴らしいものですね。

 

 

 

 

 

 

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