タイで欠かせないココナッツいろいろ
南国といえば、椰子の木。世界には何千種類ものヤシ科の植物があり、タイでも100種を超えるヤシが見られるのですが、やはり何といってもココヤシが一番身近ですね。ココヤシの実は英語ではココナッツですが、タイ語ではマプラーオ。そして、部位や熟し加減、加工食品の種類によってさまざまに呼び分けられています。そんな言葉を正しく使えるようになれば、また一歩タイの国に近づくことができるでしょう。
ココナッツジュース
タイ語ではナム・マプラーオといいます。殻を割ったココナッツにストローをさして飲むジュースは最高ですね。でも、ココヤシにもさまざまな品種があるのをご存知でしょうか。特に香りが良くおいしいのは、マプラーオ・ナムホームという品種です。この種類のココヤシは樹高が低く、子供でも手の届く高さに実がなるので、収穫も簡単。他の品種より値段は高めなのですが、屋台などが出ていたらぜひ味わってみて下さい。
ココナッツミルク
ココナッツミルクはマプラーオという言葉は使わず、カティと呼びます。カティとは、ココナッツの内側の白い果肉をすりおろし、水(またはココナッツジュース)で煮つめ、薄い布などで濾したもの。果肉は3回絞りますが、濃厚な一番絞りは「フア・カティ」、二番・三番絞りは「ハーン・カティ」と呼び分けられています。ちなみに「フア」は頭、「ハーン」は尻尾の意味。紙パックや缶入りでスーパーなど至るところで売られていますね。
ココナッツミルクは、料理にもお菓子にもたくさん使われます。グリーンカレー(ケーンキエウワーン)やレッドカレー(ケーンペット)のベースはココナッツミルク。香辛料やハーブ、具材の種類によってバラエティに富んだタイ料理ができるのです。デザートの筆頭に挙げられるココナッツアイスは、タイ語ではアイティム・カティ。もち米マンゴー(カオニャオ・マムアン)にもココナッツミルクをかけますね。ブワローイは、甘いココナッツミルクに白玉のような小さなお団子を浮かべた温かいデザート。クルワイ・ブワットチーは、ナムワーという種類のバナナ(クルワイ)をココナッツミルクで煮た甘味ですが、ブワットチーとは「女性が出家して修行者になる」という意味です。タイの女性修行者は白装束を着るため、ココナッツミルクの白さをそんな姿に見立てた素敵な名前なんです。他に、たこ焼き器のような鉄板でココナッツミルクをかりっと焼いたカノムクロック、小さな丸い陶器皿に固めたココナッツミルクのプディングはカノムトゥワイ。ココナッツミルクのお菓子を並べていくと、きりがないですね。
マプラーオ・オーンって?
デザートといえば、ココナッツゼリー(ウン・マプラーオ)も忘れてはいけません。こちらはココナッツミルクではなく、ジュースの方をゼリーにしているので透き通っており、風味も爽やかです。中に白い果肉が浮かべてあるのですが、この果肉をマプラーオ・オーンといいます。マプラーオ・オーンとは、本来は、殻がまだ青い、若いココナッツのことですが、その柔らかな果肉のこともマプラーオ・オーンと呼んで大丈夫です。
マプラーオ・オーンは、ケーキにもよく使われます。真っ白なクリームにたっぷりの果肉を混ぜ込んだマプラーオケーキはすっかり定着し、もはやタイ菓子と呼べるほど。グリーンカレーなどの料理に入れてもおいしいんです。
マプラーオ・クート・ヘーン
タイ菓子によく振りかけられている糸状のココナッツは、マプラーオ・クート・ヘーンなどと呼びます。クートは削る、ヘーンは乾燥という意味です。
ココナッツ殻の利用
ココナッツは食べるだけではありません。殻も、柄杓(ひしゃく)やお皿などの工芸品になっていますね。服のボタンにもなっていることも。この殻のことは、カラーと呼びます。殻の内側の繊維もシート状に加工され、植木鉢などを作ることができます。ココナッツ殻はタイでは豊富な天然資源ですから、環境に配慮した製品作りの面でも注目されています。
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