タイ人にも外国人にも人気のタイティー(タイ伝統紅茶)
「チャートラムー(Cha Tra Mue)」というタイ伝統紅茶のチェーン店が増え、タイ人にはもちろん外国人にも人気です。
1945年創業のタイ式紅茶の老舗で、今やたいていのデパートやショッピングセンターで支店を見かけます。タイ人との会話の中では「チャータームー」と聞こえることがほとんどです。
以前にタイ伝統コーヒーは「舌触りのザラザラ感と焦げ臭さ」が特徴という話をしましたが、タイ伝統紅茶も「焦げ臭くて苦い」といった味で知られています。紅茶は「紅」といえども「茶」の色をしていますが、タイ伝統紅茶はより「赤」に近く、服にこぼしてしまうとシミが落ちないほどです。余談ながら、以前に東ヨーロッパ諸国に旅行した際、タイの紅茶よりも赤い紅茶を何度か目にしました。
茶葉は発酵によって成分のカテキンを酸化させ、紅もしくは赤の色素を生み出します。
タイ伝統紅茶は発酵の度合いがより強いとされています。チャートラムーの商品はさらに、「オレンジの花、バニラ、八角といった香料を加えタマリンドで着色」と紹介されています。
タイ伝統紅茶をストレートで飲む人をこれまで見たことがないため、果たしてそのような習慣があるかどうか分かりません。道端や市場の屋台で、ホットなら小さめのコップに注いで砂糖をたっぷり入れてチビチビ、アイスなら氷で満たしビールのジョッキのようなコップにホットの紅茶を注ぐ、といった感じです。
しかしほとんどの場合、砂糖のほかにミルクとコンデンスミルクを加えます。ミルクは牛乳でなく無糖練乳の場合が多く、コンデンスミルクは周知のとおり甘さたっぷりのそれです(無糖練乳もコンデンスミルクですが)。
甘いコンデンスミルクを加えた紅茶は、タイ以外でもミャンマー、マレーシア、シンガポールなどで普通に味わうことができます。しかしタイ伝統紅茶は甘いだけにとどまらない独特なコクを持ち合わせています。茶葉だけでなくさまざまな香料と成分が含まれているからなのでしょう。
タイでは最近、リプトンのティーバッグをすっかり見かけなくなりました。日系メーカーが絡む販売戦略の見直しが理由のようです。タイでティーバッグといえば「チャーリプトン」という通名が示すとおり、リプトンが最も有名でした。
家庭で楽しむ紅茶の選択肢が一つ減ってしまいました。高級なティーバッグに切り替えるより、自分で淹れるタイ伝統紅茶を選ぶのも良いかも知れません。
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