色褪せない名著のチカラ~職場でも家庭でも気をつけたい“20の悪い癖”
2024年も下半期突入。皆さんが今年しようと思っていたことの進捗具合はどうですか。私は、コロナで床に臥せたまま年を越し、抱負もリストもないまま来てしまったのですが、このコラムを書くにあたり残り半年でも、と考えてみました。
その中から、皆さんと共有したいことをご紹介しますね。短期的なTo Doの一つ目は読書。具体的には、2007年の刊行以来世界的ベストセラーとなり、今年日本では文庫本にもなったマーシャル・ゴールドスミス著『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』 の再読です。この本は、初めて読んだとき目から鱗の連続で、腹落ちもしました。干支一回り以上の時を経て私の立ち位置も変わり、久しぶりに最初から最後まで読もうと思っていたところに、昔この本を紹介するや否や社内研修に取り入れてくださった某社社長から、「あの本、最近もまた使ったよ。やっぱり効果ある。色褪せない!」とお墨付きもいただきまして。そして、継続的な努力としては、同書にある“20の悪い癖”を意識してのTo Stopで八面玲瓏(はちめんれいろう)を目指すこと。
その“20の悪い癖”とは、「とくにリーダーシップの行動にかかわる問題点で、不必要に職場を著しく不愉快な場所にしてしまう、日々の許しがたい、嫌な行動」と定義されていますが、夫婦・親子間や海外邦人コミュニティといった関係でも十分当てはめられます。
具体的には、
①極度の負けず嫌い
②何かひとこと価値をつけ加えようとする
③善し悪しの判断をくだす
④人を傷つける破壊的コメントをする
⑤「いや」「しかし」「でも」で文章を始める
⑥自分がいかに賢いかを話す
⑦腹を立てている時に話す
⑧否定、もしくは「うまくいくわけないよ。その理由はね」と言う
⑨情報を教えない
⑩きちんと他人を認めない
⑪他人の手柄を横どりする
⑫言い訳をする
⑬過去にしがみつく
⑭えこひいきする
⑮すまなかったという気持ちを表わさない
⑯人の話を聞かない
⑰感謝の気持ちを表さない
⑱八つ当たりする
⑲責任回避する
⑳「私はこうなんだ」と言いすぎる
です。
なお、著者はこの20項目の紹介に先立ち「やめることの大切さ」を指摘しています。いい人になることと、いやなヤツであることをやめるなら、後者の方が簡単でしょ、単に省略するだけだから、と。
皆さんはどれが目に留まりましたか。
改めて一つ一つ見て、私は気をつけたい対象や内容が以前とは変わっていました(若い方や子供を前に老婆心も程々に、と)。海外で働く日本人、特に管理職駐在員の場合、②③あたりは、責任感や気負いから出ることがあるかもしれませんね。とはいえ、ここが外国であることや従業員の大半がタイの方であることを思い起こすと、よかれと思ってのことが果たして狙った効果を得ているのか、反応はどうなのか等を確かめ、また⑳については、個人だけでなく「『日本』はこうなんだ」が過ぎないか、足し算だけではなく引き算もしながらコミュニケーションを図ることを意識してみてはいかがでしょうか。
<本記事は「パノーラ」タイ版 2024年7月号 コラム『南洋茶話』(3)を許可を得て引用・転載しております。>
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