パーソネルから仕事が決まったタイ人候補者の皆さん約50名にアンケートをお願いし、日本人上司に改善してほしいことを聞きました。聞くのが怖い日本人上司のみなさんも、これを参考にタイ社員にとって過ごしやすい職場を目指しませんか?
日本人上司に改善してほしいことは、大きくあげると3つのタイプがありました。
※本記事はYouTubeチャンネル【知って繋がるバンコクのビジネスチャンネル〈タイ前線〉】の投稿を基にしております。
1:タイ人女性を見下すステレオタイプ
日本人男性がタイ人女性を見下しているというコメントがいくつかありました。
例えば、
①失礼な聞き方をするなど、あからさまに上からの目線での会話
②必要以上にプライベートなことを聞いてくる。(結婚しているのか、結婚しても仕事を続けるのか、子供は誰が育てているのか)
③日本語が上手だとハーフなのかと聞かれる。(タイ人は勉強しても日本語を話せるようになるわけがない、留学するお金もないのだろうと思われている。)
といった声がありました。
ここには価値観の押し付けがありそうです。
例えば、「結婚しても仕事を続けるのか」という言葉は、続けてはいけない、続けた方がいいというその価値観を押し付けられているような気がすること、「結婚しているんですか」という質問は、そこから何を言おうとしているのかというところに不快感を感じていると考えられます。
日本とタイの仕事環境の違いや共通要素を認識して、日本人とタイ人でうまくやるにはどうしたらいいかということを学ぶことが必要です。タイ人に対する一定の見方が日本人の中で決めつけられているのでしょう。タイ人は怠け者だと日本人に目の前で言われたり、日本人とタイ人を比較してその中で見下す、というコメントもありました。それは日本人としても嫌な気持ちになります。
2:ほうれんそう(報告連絡相談)
「タイ人は報連相ができないと言われるけど日本人も出来ていないじゃないか」という声もありました。具体的には、日本人の上司に報告しても、その後結果がどうなったのか聞きに行かないと教えてくれないという回答がありました。
確かに日本人とタイ人の間で初めて働く者同士だと、報連相が上手くいかない場面はよくあります。これは、タイ人の方が日本人よりも相手に干渉しないという原因が考えられます。例えば接客では、お客さんが来店して必要な時だけ声をかける方がホスピタリティという慣習があるという文化もあるようです。そのため、タイ人スタッフとの間で”すり合わせをしないといけない”という意識を持つだけで、印象も違ってくると考えられます。
3:注意の仕方
「はっきりと間違いを指摘してくれない」「直接至らないところがあれば言ってほしい」というコメントがありました。曖昧ではなく毅然とした態度で伝えてほしい、伝えやすい人に注意するのではなく、フェアに接してほしいということだそうです。
社内でもそういった現場がよく見受けられます。注意すべき社員や、お客様から無理な要望が来て、日本人上司としてそれを跳ね返してほしいところを注意しなかったり、曖昧な態度をとり、そのしわ寄せがタイ人に来て困るという場面は多々あると思います。
日本人の上司が伝えやすい部下に伝えていて、伝えるべき人に伝えない場面は、組織のケミストリーを壊すことにもつながるかもしれません。
そして一番良くないことは、こうした無謀な要望を引き受け、遅延をタイ人の責任だと顧客側に伝える人がいるということです。社員に対して毅然とした態度で社員や組織を守ること、規律を守ることが求められているのでしょう。
番外編
「引き出しを足で閉めることが不快」「車のシートを足で倒すのも嫌」というコメントもありました。これはタイの文化において、足を使うことが良くないということを知っておいた方がいいですね。嫌なことは目につくということを意識しなければなりません。
まとめ
以上、3つに分けてタイ人社員の生の声、日本人の上司に改善してほしい事は?というテーマで紹介させていただきました。
みなさんもこの記事を参考に、自分の社内を見渡したり、自分の行動を振り返って、タイ人社員とよりよい関係性を構築していきましょう!
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