タイの国民性を理解するキーワードの一つが“サヌック(楽しい)”。実際、タイの方々と一緒に働いたり行動を共にしたりすると、なるほどタイの人たちは楽しむことが上手で、楽しむことへの注力ぶりがすごい!と感心することもしばしばあるのではないでしょうか。
身近な例だと、会社で忘年会・新年会をはじめとするパーティーや社員旅行をするとなってもタイの人たちが自主的にあれこれ企画して段取りよく作り上げていく姿は、当地で働く日本人も多くが目にしていると思います。そんなことをお客様とお話していると、タイ人従業員のその楽しみぶり、歓迎ぶりから、社内イベントを福利厚生の一環として必要と認識されている企業も多いと感じます。
経営側となると予算・予定や反応を見ながら「してあげる」や「しないといけない」と責任感から捉えることが多いかもしれません。しかし、慰労だけでなく、社内メンバー間の距離を縮めたりチームとしての一体感を高めたりすることも意識するなら、日本人メンバーも、管理職も経営トップも、端や雛壇から眺めているだけでなく、一緒になって楽しむことも大事なのではないでしょうか。
さて、それではどう楽しむのか?
タイ人が集まるパーティーで欠かせないのが歌と踊り!一見大人しく物静かに見える人でも音楽がかかれば興に乗って歌うわ躍るわ、さすが幼い頃からお寺や近所でのお祝い事でジャカジャカ爆音に乗って踊るお年寄り・年長者を見て英才教育を受けているだけあります。上手い下手は気にせず、一緒にその音楽に身を委ねてみませんか?
そう言われてもタイ語の歌なんて知らないし……
とためらわれるかもしれませんね。それならば、と代表的な定番人気曲を3つご紹介します!
●หญิงลี(インリー)の『ขอใจเธอแลกเบอร์โทร(コージャイトーレークボートー)』
公式MV
公式MV日本語仮訳付
タイらしさ満点のこの曲のタイトルは『あなたの心と(私の)電話番号を交換して』という意味で、気になる人と近づきたい恋の始まりのソワソワ・ドキドキ感が歌われています。発表は2013年と一昔前のものですが、国民的大ヒット曲となり愛されてきたので、管理職も若手も一緒に歌える曲となっています。タイ人が集まるイベントなら必ず一度はかかって盛り上がるこの曲、親指と小指を広げた電話のサインや、そのポーズで上半身をぐるりと回す振りだけでも真似してみてはいかがでしょうか?
<サビの部分>
*和訳は上記リンクの日本語仮訳を参照
ボートーウーン・ジャ・ダイイン・シアン・ローサーイ
ベープ・ベープ・ベープ・ワー・ハイ・ロー
テー・ボーニー・ジャ・ダイイン・シアン・ジャイ・ボークワー
ターン・カムラン・カオスー・ボリカーン・ラップファーク・フアジャイ
ロンタビアン・ファークワイ・トゥア・アウ・クラップパイ ジャイ・(ハイ)ゲップ・ラクサー
ヨーム・ジャム・ノン・トー・レーオ・ワンニー・ケーレーク ヘンナー
ファークワイ・ガップ・チャンナ・フアジャイ・コント― レーク・ボートー オオオーイ
●เบิร์ด ธงไชย(バード・トンチャイ)の『แฟนจ๋า(フェーンジャー)』
〇公式MV
タイで一番有名な歌手であり永遠のアイドルからもはや歌謡界の帝王感すらあるP’バード。名曲・人気曲は挙げだしたらきりがないほどですが、「楽しさ」やノリに焦点を当てるとこの曲がその筆頭でしょうか。甘い言葉を囁く都会の男性に対して東北部、北部、南部の女子が各々の方言で「嘘つき(東北:キートゥア、北:キージュ、南:キーホック)」と言いながらあしらう(ように駆け引きする?)という構成になっています。方言の部分は、他地方出身のタイ人からも何を言っているかあまり分からないそうなので、意味よりも雰囲気に乗ることがポイントかもしれません。もし全部歌うなら難しい曲ですが、男性パートのサビだけなら結構シンプルです。
フェーンジャー、チャンマーレオジャ、ユーニーレオナ、カユップマークライクライ
(恋人ちゃん、僕が来たよ。もうここにいるよ、もっと近くにおいでよ)
フェーンジャー、ラオペンヌアクー、ラックチンマイウー、オーメーヨーチュー
(恋人ちゃん、僕たちはカップルだよね、愛し合ってるよね?ああ本当にいいね)
パフォーマンスとして披露するなら、女性パートに付き合ってくれる方を見つけて、サビだけしっかり覚えて後の部分は日本語で合わせても面白いかもしれません。
〇2018年のコンサートでの様子
●Triumphs Kingdomの『ผ้าเช็ดหน้า(パーチェットナー)』
〇公式MV
〇2023年公開映画OST版公式MV
タイで伝説の女性デュオといえばこのトライアムキングダム。その認知度は、日本のピンクレディーに匹敵する位です。この曲は、1999年の発表で、当時中学~大学生または若手社会人だった方たち、特に女性にとっては青春カラオケ定番ソングです。一方で、この間若手歌手にもよくカバーされ、昨年は映画『ふたごのユーとミー 忘れられない夏(泰題: เธอกับฉันกับฉัน ) 』のOSTでも使われたことで、幅広い層に愛され、ピー(年長者)もノーン(若手)も一緒にハンカチを振るパフォーマンスで盛り上がる曲となっています。メロディーも『夜香来』がベースになっていて日本人にも馴染みやすいので一緒にハンカチを振ってみませんか?
<サビの部分>
チュアイ・ゲップ・パーチェットナー・コン・チャン・ノーイ・ダイマイ?
(私のハンカチ拾ってくれない?)
プロ・チャン・タム・マン・トック チャン・クルア・クライ・クワ―・パイ
(だって私落としちゃったんだもん 誰かが拾っていくんじゃないかって心配)
チュアイ・ゲップ・パーチェットナー・コン・チャン・ノーイ・ダイマイ?
(私のハンカチ拾ってくれない?)
プロ・チャン・タム・マン・トック トクロン・プロム・フアジャイ
(だって私落としちゃったんだもん 心も一緒に落としちゃったんだもん)
これなら、という曲はありましたでしょうか?
今回ご紹介した曲を含め、検索すると日本語でタイの歌や歌詞の訳を紹介しているページも出てきますので、より実りあるイベントのために、というのは勿論、タイ語の勉強に、タイの思い出作りにも、是非一曲でもご自身が楽しめるタイ語の歌を見つけてみてください。
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